今日の英語

 

「今日の英語」は、私が以前オーストラリア日記と一緒に書いていた英語講座です。テーマは、その日の日記の内容に関連したことを書いていました。

'03 3/1 「再審査を求める」

'03 3/3 「専門用語」

'03 3/5 「とても忙しい」 (雑談 : ネイティブの英語)

'03 3/6 「9日後にビザが切れる」 (雑談 : 英単語を語源で覚える方法)

'03 3/8 「バングラデッシュ」「バングラデシュ人」「ダッカ」 (雑談 : 固有名詞について)

'03 3/10 「コツ」(「多くのリーディングをこなすコツを覚えた」) (雑談 : イディオムについて)

'03 3/15 ビザの申請に関する注意書きからの文章 (雑談 : 不可算名詞、語源について)

'03 3/17 "sitcom"と"soap opera"

'03 3/19 電車の英語 + なぞなぞ

'03 3/20 "breaking"を使ったフレーズ集 ("breaking news"など)

'03 3/21 "exclusive"を使ったフレーズ ("EXCLUSIVE CNN"など) + Reuters

'03 3/22 移民局から来たメールの英語 (現在進行形の受動態 "〜 is being processed.")

'03 3/24 「ぼっーとする」

'03 3/28 "math"という単語 + 算数/数学の英語

'03 3/31 様々な時計の英語

'03 4/14 算数/数学の英語2

'03 4/18 "spy spoof"

'03 4/22 「必要字数を満たす」「字数制限を越える」「ネタ切れする (ネタが尽きる)」"exhaust"

'03 4/25 マクロ、プログラム (Perl, awk) に関する英語

'03 4/29 "SARS"は、何の略?

'03 5/1 「5段階評価の4」(「先生は、僕の課題を10項目について、5段階評価 (5が最高) で全て4と評価した。」)

'03 5/5 インスタントラーメンの袋の裏に書いてある調理法の英語 (雑談 : 機能文法について)

'99 3/20 "a rain of congratulations"「卒業式」

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今日から始める新企画。その名も「今日の英語」。はっきり言って書き貯めておいて小出ししていくような形ではなく、現在は、全く白紙の状態です。このページで書いている日記の内容に合わせて、その時使った英語等を紹介しようというのが趣旨です。ただし、それだけだと難しいので、書くことがなければ、日記に関係無い英語も扱います。

さて、今日の英語ですが、最近、僕がよく使っていた表現です。大学などに出願して不合格したら、以下の表現を使ってみましょう。

ask for reconsideration 再審議を求める

これは、ネイティブの先生からのメールで使われていました。reconsideration (リ・コンシダレイション)は、「再考、再審、再審議」といった意味があります。以下、修士課程への再審査を手伝ってもらっていた先生からのメールの一部です。

I would like to talk with you a little more about what you should say when you ask for reconsideration. (再審査を求める際にどういったことを言わないといけないのか、もう少し話したいと思っています。)

('03 3/1)

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今日習った専門用語を書いても仕方ないですね。では、「専門用語」を英語で何と言うのでしょうか。

"technical terms"が一番一般的な言葉です。"technical words"でも同じです。また、論文を読んでると、よく"terminology"(ターミロジー)とか"technical terminology"という言葉が出てきます。さらに難しい言葉を知りたい方は、"jargon"(ジャーゴン)という言葉も覚えておきましょう。"jargon"は、単なる「専門用語」という訳に加えて、その分野を勉強している人とかその分野で働いている人にしか分からないような訳の分からない言葉という批判的な意味合いがあります。

僕の専攻のことを別の学部の友達に説明する時に、専門用語を使ってしまって「その単語何?」と言われたら、「あっ、気にしないで。jargonだから」と言います。こう言った方が、分からないのが相手のせいではなくて、僕が訳の分からない言葉を使ってごめんねという感じがするので、いいような気がします。代わりに「あっ、気にしないで。technical termだから」と言うと、何か「僕は、勉強してるから知ってるわけで、一般の人には分からない専門用語だから分からなくても気にする必要ないよ」と、鼻にかけたように響いたら嫌なので、こういう状況では、jargonの方を使っています。でも、これはあくまで僕がそうしているだけで、実際にネイティブがどう使い分けているのかは分かりませんので、気になったら、ネイティブに聞いてみて下さい。この"jargon"のニュアンスに似た単語に、"lingo"(リンゴゥ)という単語もあります。

('03 3/3)

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水曜日の忙しさをどう表現しましょうか。僕が一番よく使うのは、"very busy"です。また、たまに"hectic"(ヘクティック)という単語を使うこともあります。この単語は、Longmanには次のように載っています。

very busy or full of activity: I've had a pretty hectic day at the office. (会社はかなり忙しいです。)

他には、"frantic"(ンティック)というのもあります。これは、友達のアイルランド人 (英語のネイティブ) がメールで次のように使っていました。(以下は、メールからそのままコピーしてきたものですが、彼女の書き言葉はそんなにきれいではないので、文法は気にしないで下さい。)

hi Kazuo, hope your well sorry I have not been in touch but work was very frantic this last week. (かずお、元気? 連絡しなくてごめん。今週、先週と仕事がかなり忙しかったから。)

"frantic"には、「気が狂うような」という意味があります。そういう語感を持った単語なので、それほど忙しいということです。英語上達のコツの一つにネイティブの単語や表現の使い方を真似することがあります。使い方を真似するとは、使う状況を真似するということです。だから、忙しくて連絡 (或いは何か別のことが) できなかった言い訳をする時には、すご〜く忙しかったことを強調するために"frantic"という単語を使うといいのではないかということです。"very frantic"は「ごめーん、ほんっと、めっちゃ忙しかってん〜」とか「死ぬほど忙しかった」ってな響きになるのでしょう。ビジネスレターでは使えそうにはないですが。あくまで、仲のいい友達同士でね。

そう言えば、昔、会社で働いていた時、アメリカ人からのメールで以下のような文があって、たまにそのまま使っています。

I meant to write you sooner, but didn't get around to it. もっと早くメールするつもりだったけど、手が回らなくて。

その他、イディオムでは、"be snowed under"(「雪の下に埋まる」という意味から派生して、「仕事の山に埋もれて押し潰される」ような感じ) とか"be flat out [chat]"(オーストラリア英語)などがあります。

I'm snowed under with work. 仕事に追われて大変です。

I'm flat out. [I'm flat chat.] とても忙しいです。

('03 3/5)

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「9日後にビザが切れる」というのを英語で言ってみましょう。

My visa expires in nine days. 或いは、My visa runs out in nine days.

現在形を使っているのは、現在形の用法の一つに「確定的な未来・予定」を表すというのがあるからです。今までのビザが切れるのは、どう頑張っても変えられません。もちろん、そのビザが切れる前に更新することは可能ですが、細かいことは言わないようにしましょう。

さて、expire (イクスパイアー)という中級レベルの単語をご存じでしたか。こういう単語って似たようなのがいっぱいあって覚えるのは大変ですね。でもTOEICでは、類型の単語群から選ばせる問題 (例えば、A. inspire, B. expire, C. aspire, D. conspire) が出ますので覚えておきましょう。そういう場合は、単語の語源からのイメージでまとめて覚えるんです。ex は、「外 (out)」を表すことはご存じですよね。exit は、出口 (外へ出る場所) ですし、exclude (除外する), export (輸出する)などもこの ex です。spireは、「呼吸する (breathe)」という意味です。だから、expireの原義は、「息を吐き出す」で"breathe out"と同じ意味です。ex がoutで、spire が breathe なので、expire の意味は"breathe out"だなんて実に簡単だとは思いませんか。これは偶然ではなく、このような「そのままやんか〜」っていう単語はたくさんありますよ。

話を戻して、expire は「息を吐き出す」の意味から派生して「息を引き取る、亡くなる」という意味もあります。息を全て外に吐ききってしまったのですね。この場合の ex の out は、"run out (無くなる)"とかのoutをイメージすれば分かり易いでしょう。息が out (無くなる)をイメージすれば、expire が「死ぬ (die)」の婉曲語「亡くなる」という意味になることも頷けます。

さて、問題の「(ビザなどの期限が)切れる」ですが、最初に書いたように、My visa expires = My visa runs out で、やはり"out"なんです。「ビザが切れる」という意味の expire の ex は、人の out (亡くなる) ではなく、物が out (無くなる) の状態になるんです。ビザの期限が無くなって切れてしまうんです。いろいろな契約が切れてしまうんです。運転免許証でも、購読予約でも、保証や著作権でも、さらには法律、権利、任期でも expire してしまうのです。この自然な延長で、「満期になる」なんて訳も生まれてきます。辞書は、いろいろな状況に対応できるようにたくさん訳を載せていますが、結局、原義のイメージの延長なのです。

以下、"spire"語源の単語です。ご自分で「息、呼吸」のイメージを膨らませて単語のイメージを感じ取って下さい。

spirit (キリスト教で、神が生命を吹き込む)息、精神、心、霊、霊魂、元気、気力、活力、気迫、熱情

 the spirit of God 神の息吹

 spiritual 精神的な、心の、霊的な

spiracle (昆虫の)呼吸孔、喚起孔、空気孔

sprightly 元気な、陽気な、活発な

perspire (per = 通して) (皮膚を通して呼吸することから) 発汗する、発汗させる

 perspiration 発汗(作用)、汗

aspire (a = adの変形 = 〜に) 熱望する、切望する

 aspiration 熱望、切望、吸気、呼吸、気息音(法)

conspire (con = 一緒に) 共謀する、陰謀を企てる、協力する

 conspiracy 共謀、陰謀

 conspirator 共謀者、陰謀者

expire (ex = 外に) 息を吐き出す([反]inspire)、息を引き取る、亡くなる、(期限が)切れる、満期になる

 expiration 息を吐き出すこと、呼気、終了、満期、満了

 expiration date (米) 有効期限、賞味期限

 expiry date (英) 有効期限、賞味期限

inspire (in = 中に) 吸い込む([反]exspire)、(思想, 感情など)を吹き込む、鼓舞する、活気を与える、希望を与える、激励する、感激させる

 inspiration 呼気、息を吸い込むこと、霊感、インスピレーション、感動、感激、激励、鼓舞、感化、刺激

respire (re = 戻す) 呼吸する、ほっと一息つく、休息する

 respiration 呼吸、呼吸作用、一呼吸、一息

suspire (sus = subの変形 = 下に) ため息をつく、呼吸する、嘆息する

transpire (trans = 通して) (皮膚・粘膜を通して)水分を発散する、(植物が葉の気孔を通して水分)を失う、(秘密などが)漏れる、知れ渡る

僕は、conspireという単語を聞くと、数人が集まって息が漏れてくる様子、ひそひそ話が聞こえてくる様子を無意識に思い浮かべています。そして、spireという響きを聞くと、「息」を無意識のうちに感じるんです。aspireと聞くと、単に望んでいるのではなく、犬のように息をはあはあさせながら、「熱望」している様子が伝わってきます。respireは、息を取り戻す感じですし、transpireだと息が漏れてくるようなひそひそ話がみんなの間を通って駆け抜けていく (漏れる、知れ渡る) ような感じです。日本語で、「外国人」とか「問題外」とか聞くと、「がい」の響きから無意識のうちに「外(そと)」を感じているのと同じことです。

単語は、こうやってイメージしながらまとめて覚えるんです。そうしないとすぐに忘れてしまいます。特にTOEIC900点以上を狙っている方は、是非、語源で単語を覚えるということを実践して頂きたいと思います。単語の訳を忘れても、イメージが残っていれば、後は文脈から推測できますので、TOEICでは正答できますし、普段のリーディングでも大意を掴むのには支障を来しません。できれば、上に挙げた単語を辞書で調べて、例文の中でイメージしながら覚えて下さい。語源の参考書は、「英語お勧め参考書」のページを参考にして下さい。

('03 3/6)

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今日は、「バングラデシュ」という単語です。インド (India) とミャンマー (Myanmar) の間に位置し、旧東パキスタン(East Pakistan)で、1971年にパキスタンから独立した国です。人口1億3,743万9千人なので、日本とほぼ同じです。国旗も、日本の白い部分を緑にしたら、バングラデシュの国旗になります。ただし、真ん中の丸は風になびいても中央に見えるようにわずかに旗竿側に寄っているということです。ちなみに、旧西パキスタン(West Pakistan)は、現在パキスタンになっています。以下、カッコ内は発音で、大きな文字の部分にアクセントがあります。

Bangladesh (バングラシュ) バングラデシュ

Bangladeshi (バングラシィ) バングラデシュ人、バングラデシュの、バングラデシュ人の

Dacca (or Dhaka) (ダーカ) ダッカ、バングラデシュの首都

英語の上級者でも、人名、地名の発音になると急に弱くなります。日本語読みでもいいとは思っていないものの、ついつい読み飛ばしたり聞き流したりして、覚える努力を怠ってしまいがちです。僕の場合、固有名詞が出てくると、必ず発音を調べています。固有名詞は発音できるとかっこ良く、発音できないとかっこ悪いような気がします。例えば、英語の流暢な人が、音楽の話をしていて、「ベートーベン(Beethoven)」「バッハ(Bach)」「モーツァルト(Mozart)」とかの固有名詞だけカタカナ読みになったらどうでしょうか。僕は、外来語(カタカナ語)には、特に敏感です。是非、「固有名詞も普通名詞と同じ英単語」という認識で覚えていってもらいたいと思います。

「今日の英語」5回目になりますが、どうでしょうか。良かったら、ご意見、ご感想、提案など、何でも頂けたらと思います。

('03 3/8)

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今日は、「コツ」に関する英語にします。

僕が「コツ」の訳として思い浮かべる単語は、tipとknackです。どの和英辞典も「コツ」の訳語として"knack"を挙げており、"tip"を挙げている和英辞典 (さらには、"tip"に「コツ」という和訳を載せている英和辞典) は一つもありませんでした。辞書に従えば、tipは「ヒント、秘訣、秘法」という訳で、例えば、英和活用大辞典には、以下のような例が挙げられています。

Any tips on saving a little money? お金を少しためるヒントが何かありますか。

"knack"を使って、「多くのリーディングをこなすコツを覚えた」と言いたい場合は、以下のような訳でどうでしょうか。

I've got the knack of handling heaps of readings.

「こなす」が訳しにくいのですが、ここでは"handle"を使ってみました。"heaps of"は、オーストラリア英語の口語で"lots of"と同義です。readingは、数えれそうにないのですが、シドニー工科大学の科目概要(subject outline)を見ると、いつも複数形で使われています。

その他、「コツを掴む」という意味のイディオムでは、"get the hang of it"とか"learn the ropes"などがあります。"get the hang of it"の"the hang"は、「コツ、正しいやり方」という意味で、"get the hang of"の後に具体的に名詞や動名詞を続けてもいいのですが、慣用的に"get the hang of it"で使われることが多いような気がします。"learn the ropes"の語源は、帆船をうまく走らせるための船上でのロープのさばき方を学ぶことから、船上での仕事に慣れるという意味になり、コツを掴むを表すようになりました。僕が一番よく使うのは、"get the hang of it"です。

日本人は、概して難しい単語をたくさん知っているのに、どうもイディオムになると、高校レベル(大学受験レベル)のイディオムしか知りません。一度、真剣にイディオムに取り組んでみると、表現や理解の幅が広がっていいと思います。

('03 3/10)

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ビザの申請に関する注意書きからの文章です。

You will be contacted by this Department within 3 working days to advise you of your next step.

この文のポイントは、"within 3 working days"(3営業日以内)という表現と、"advise 〜 of --- "でしょう。

advise は、advice (アドバイス、助言、忠告) の動詞形で、綴りも発音も名詞形の advice と違います。発音は、advice (名詞形) が「アドイス」で、advise (動詞形) が「アドイズ」です。advise の意味は、普通、「アドバイスする、助言する、勧める、忠告する」ですが、ここでは、「知らせる、通知する」という意味になり、この意味では、"of"が使われることが多いです。「知らせる、通知する」という意味の advise の類義語を並べておくと、日常使われる tell、少しだけ正式な inform, notify、さらに正式な文書でよく使われる advise, apprise。上の文は、移民局がビザに関して記した文章ですので、かなり正式な文書ですので advise が使われています。ここで「正式な文書でよく使われる」と言っているのは、「通知する」という意味の advise であって、「助言する」という意味の advise ではありません。

advise という動詞を聞いて、何か重要な文法項目を思い浮かべられますか。TOEICでも出てきます。

I advised him that he study harder. 私は彼にもっと勉強したほうがいいと忠告した。

"studies"ではなく、"study" なのです。或いは、"he should study harder"としてもいいです。理由の分からない方は、辞書で advise を調べるか、文法書の「仮定法」の「仮定法現在」という項目を勉強しましょう。それと、これは、普通の「忠告する」という意味ですので、正式な文書でもなんでもありません。正式な文書で使われるのは、advise が「通知する」という意味の時です。

今度は、名詞形の advice という単語を聞いて、何か重要な文法項目を思い浮かべられますか。これもTOEICで出てきます。

「助言を与える」は、give a piece [a bit, a word] of advice、「助言を求める」は、ask one's advice [ask someone for one's advice]、「助言に従う」は、follow [take, act on] one's advice と言います。そこで注目して頂きたい点は、× give an advice とは言いません! advice は、通常、不可算名詞 (an/one advice, two advices とは数えられない名詞) なのです! ジーニアス英和大辞典によると、日本語の「ワンポイントアドバイス」は、some advice か a piece of advice という訳でよいとあります。

まとめると、TOEICの文法問題で、動詞形の advise が出てきたら、仮定法現在の問題で、動詞の形の間違いが答えである可能性が高く、名詞形の advice が出てきたら、可算/不可算名詞の問題で、× give a good advice などという冠詞の間違い (正しくは、give good advice) が答えである可能性が高いのです。

最後に、前にも言った語源について一言。advise の語源は、ad- (aspire の a と同じで「〜に」) + vise (見る)です。なぜ advise が「見る」かということになりますが、リーダーズやランダムハウスには、advise の訳語として「意見する」というのが載っています。この「見」と同じ発想です。もっと分かり易く言えば、advise とは、「自分なりのある事柄に対しての (ad) 見方 (vise) を述べる」というのが語源です。visual (視覚の) の vis と同語源です。他にも、view, review, preview, interview, visit, visible, vision, television, revise, revision, supervise, supervisor 等、挙げていたらきりがない程たくさんありますが、興味があれば、私が紹介している語源辞典などで、ご自分で調べてみて下さい。

そう言えば、米国コンパック社が提供する"Alta Vista"という名前の有名なサーチエンジンがあります。ジーニアス大英和やランダムハウスを調べても「サーチエンジンの名前」としか出てきませんので単なる固有名詞か英語以外の言語 (イタリア語?) でしょうが、意味は、語源の知識を活用すると、Alta (高い) + Vista (見る) なので、高いところからざっと見渡すようなイメージを持たせた名前 (或いは、そういったイメージの普通名詞) だと思います。もしそうだとすれば、サーチエンジンの名前としてはぴったりですね。こういうイメージは、ネイティブスピーカーには (帰納的に) 出来ますが、我々日本人としては、難しいでしょう。語源を勉強すると、(演繹的に) ネイティブと同じような感覚を身につけられると思います。誰か、"Alta Vista"の意味を知っている方がいたら教えて下さい。

('03 3/15)

[追記] Vistaは、イタリア語で「眺望」という意味らしいですね。('06 9/7)

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フレンズのようなコメディーを何というかご存じでしょうか。

sitcomと言います。situation comedyの略で、英和辞典では、「(ラジオやテレビの)連続ホームコメディー[ドラマ]」と定義されています。ロングマン英英辞典、Super Communications GlossaryGlossaryの定義をそれぞれ並べておきます。

a popular type of television or radio entertainment consisting of a series of amusing stories about the same set of characters

a popular and long-enduring genre of broadcast entertainment. Although a major ingredient of todays TV programming, the sitcom originated on radio in the 1920s

Slang that describes a half-hour television comedy

なぜか、15歳のホストシスター (英語ネイティブ) はこの単語を知らなかったですし、15歳のホストブラザー (英語ネイティブ) も「その単語は知ってるけど・・・」(この"・・・"が何を意味するのかはよく分からなかった) という反応でした。でも、ある日、ラジオでは、ばりばり使われていました。少し古い言葉で、15歳くらいの子供はあまり使わない (知らない) のかもしれません。

sitcomという単語が出てきたので、soap operaという言葉も紹介しておきましょう。

soap operaとは、英和辞典では、「(テレビ・ラジオの)連続(メロ)ドラマ」と定義されています。1920年代のラジオ放送で主なスポンサーが石鹸会社だったので、soap (石鹸) operaと言います。

"soap opera"は、日本語の「メロドラマ」のことだと思っていたある日、Big Brotherというテレビ番組が典型的な"soap opera"と聞いたのです (信用できる確かな情報筋)。どんな番組かと言うと、一般応募で選ばれた素人の男女5人ずつ計10人くらいを一緒に生活させて、それを24時間カメラで監視し、そのダイジェストをテレビで放送します。人気投票 (視聴者も生活している人も投票) で、評価の低かった人が毎週一人ずつ抜けていき、最後に残った人が賞金を獲得できるといった内容です。これは、確かに作られたドラマではありませんが、立派な人間ドラマです。確かに連続ものではあります。生活の中で恋愛も当然ありなので、メロドラマと言えないことはないです。ただ、僕はそれまで、Big Brotherは"game show"のようなもので、"soap opera"とは、思ってもみなかったので、驚いたのを覚えています。個人的には、英和辞典の方が英英辞典よりも好きなのですが、こういう時には英英辞典が有用です。以下、"soap opera"のWordNet英英辞典と Super Communications Glossary の定義です。英和辞典よりずっといい定義ですね。

a serialized program usually dealing with sentimentalized family matters that is broadcast on radio or television (frequently sponsored by a company advertising soap products)

A broadcasting genre that originated on radio and now provides popular entertainment for both daytime and sometimes prime time television. Named after the original radio sponsors, soap companies such as Procter & Gamble.

('03 3/17)

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今日は、電車に乗っていて目に付いた英語を並べてみます。

駅の壁には、いくつか英単語が書かれています。まず、矢印と共に書かれているのが、Lift(エレベータ)と"Way Out"(出口)です。アメリカ英語では、それぞれElevatorとExitです。(ただし、オーストラリアでもExitもよく使われます。) 切符を見ると、"Return ticket valid up to 4am after day of issue"(発行日から朝の4時まで有効の往復切符)と書かれています。"return ticket"は、アメリカ英語で"round-trip ticket"です。このようにオーストラリアでは、主にイギリス英語を使います。

駅によっては、"alight for Illawarra Line"のように書いている駅もあります。"Illawarra Line"は、御堂筋線などの「線」の名前です。「Illawarra線の為に明かりを灯そう」なんて訳したらいけません。(^^; alightには、「燃える、明かりを灯す」以外にも「下りる、下車する (= get off)」という意味があります。その後の"for"は何でしょう。"for further information"のforと同じ発想でいいと思います。「〜(for以下)を求めて、求めるならば」という意味です。 "for further information"は、「さらなる情報を求めるならば」なので、「さらなる情報につきましては」といった訳になり、"alight for Illawarra Line"は、「Illawarra線を求めるならば、下車して下さい」なので、「Illawarra線へ乗り換えられる方は、下車して下さい」とか「Illawarra線へお乗り換えの際は、下車して下さい」といった訳でいいかと思います。

では、電車 (train) に関するなぞなぞを一つ。僕のお気に入りのなぞなぞの一つです。

What is the difference between a schoolmaster and an engine-driver? (教師と機関士の違いは?)

One trains the mind and the other minds the train. (一方は、頭の訓練をし、他方は、電車に注意を払う。)

英語のなぞなぞは、単語力増強にいいと思います。言葉遊びなので、単語の2通りの意味を同時に簡単に覚えられたり、さらにちょっとした冗談にも使えます。

('03 3/19)

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"breaking news"は、一般的な言葉なのにほとんどの辞書に載っていないのですが (英辞郎に「急報」という訳で載っているだけ)、「ニュース速報」という訳でどうでしょう。文脈によっては「たった今入ったニュース(によると・・・)」などとしてもいいと思います。newsは、不可算名詞 (数えられない名詞)ですので、ニュースの数を言いたい場合は、"a piece [a bit, an item] of news"と言います。advice を数えたい場合は、a piece [a bit, a word] of advice でしたね。何れの場合も a piece [bit] of は使えますが、ニュースの場合、an item of newsで、adviceの場合、a word of adviceも使えることに注意して下さい。breakingを使ったフレーズはたくさんありますが、かずおのお勧めのフレーズを以下に挙げておきます。

breaking and entering [entry] 住居侵入罪 (B & Eと略します。trespass (不法侵入する) という単語も重要です。)

breaking point (肉体的・精神的な)忍耐[抵抗]の限度、(人のストレスや我慢の)限界点

breaking ball (野球の)変化球、カーブ (curve, curve ball, bender)

tie-breaking home run 均衡を破るホームラン

tie-breaking vote 同点決選投票、決定票

record-breaking TV ratings in Japan 日本で記録破りのテレビ視聴率

record-breaking recession 空前の不況

ground-breaking 草分けの、革新的な (「草分けの」という訳と比べると面白いですね。)

ground-breaking ceremony 起工式、鍬入れ(くわいれ)式

path-breaking 道を切り開く、革新的な (ground-breakingと似てますね。)

back-breaking (仕事が)骨の折れる (これも、同じような発想で面白いですね。)

以上、"breaking"繋がりでした。楽しんで頂けましたか。

('03 3/20)

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今日も昨日に続き、テレビをつけた時に表示されていた文字を扱います。

まず、"EXCLUSIVE CNN"とは何でしょうか。CNNとは、Cable News Network の略で、アメリカのニュース専門のケーブルテレビ局(有線テレビ放送)のことです。exclusiveには、「独占記事、スクープ、特種」という意味があります。CNNのスクープということですね。exclusiveとは面白い単語で、「排他的な」という意味が原義ですが、「(他の新聞社などに対して)排他的な」ことから「スクープ」という意味が出てきます。さらに「(特定の人たち以外に対して)排他的な」ことから「(特定の人たち)専用の」という意味もあり、「(お金のあまり無い人に対して)排他的な」ことから「高級な」という意味もあります。

an exclusive line [英]専用電話線 ([米]private line)

This room is for the exclusive use of women. この部屋は女性専用です。

an exclusive club 会員制の高級クラブ

exclusive shops [restaurants] 高級店[レストラン]

an exclusive school 名門校

an exclusive residential area 高級住宅地域

(以上、ランダムハウス英語辞典より引用)

次に、"Reuters : 〜" (〜の部分にはニュースの内容)という単語も出ていました。これは、ロイター通信社 (日本語のサイト) のことです。さらに言えば、ロイターとは、その通信社を設立した人の名前です。発音は日本語とほぼ同じ「ロイターズ」です。ロイター通信社は、世界初の通信社で、1850年には、パリからドイツの新聞社に伝書バト (carrier pigeon / homing pigeon) を使った配送便でニュースを送っていたそうです。1851年に本社をロンドンに移し、海底ケーブル (undersea cable / submarine cable) の発達に伴い世界中に広がりました。アメリカのAP通信(Associated Press, 米国連合通信社)、フランスのAFP通信(Agence France Presse, フランス通信社)と共に、最大の通信社の一つで、経済・外交問題の報道には定評があります。

('03 3/21)

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今日は、特にネタが無いので、移民局から来たメールの第一段落をコピーして高校の授業のように解説したいと思います。

Thank you for applying via the Internet. Your application for a Student Visa is currently being processed.

まず、最初の文のポイントは、viaという単語。"via the Internet"は、「インターネットで、インターネット経由で」という意味です。"on the Internet"や"over the Internet"でもいいです。この via は、飛行機でどこかを経由して行く時に使うことが多いです。"fly to Athens via Paris"(パリ経由でアテネへ飛ぶ)といった具合に使います。

次の文章でのポイントは、"student visa"(学生ビザ)が可算名詞だということです。visaは、数えられるかどうか一見分かりにくいのですが、数えられます!

さて、ややこしい文法に移ります。「is being processed」って何だか分かりますか? 何で"is processed"と言わずにこんなめんどくさい言い方をするんでしょうか? 能動文に直すと、We are currently processing your application for a Student Visa."と言いますね。この"We are processing"を受動態にすると、"Your application is being processed"になるんです。現在進行形を受動態にしても、やはり現在進行形のままで受動態になるんです。受動態とは、能動態を受け身にするだけで、時制は変えません。「僕は彼女に告白した」は、受動態では、「彼女は僕に告白された」になりますし、「僕は彼女に告白している」は、「彼女は僕の告白されている」になりますね。だから「処理している (be processing)」は「処理されている (be being processed)」になるんです。「処理する (process)」の受動態なら「処理される (be processed)」になります。分かりますか? これは、頭では分かっていても、TOEICなどでひょっこり顔を出すとできないものです。難易度は非常に高いです。あなたが移民局の職員だと仮定して、さくっと"is currently being processed"と書けますか?

('03 3/22)

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ぼーっとするのはどう言いましょう。

すぐに思い浮かぶのは、absent-minded と daydream です。absent-minded は、mind (心) が absent (いて当然の時や場所にいない)です。daydream は、普通夜見るはずの dream (夢) を day (昼間) に見るんです。どちらもぼーっとした感じですよね。

absent-minded professor 学者ばか (学問に打ち込んで日常生活に無頓着な教授の典型)

Stop daydreaming! ぼけっとするな。(教師が生徒に注意を促す時など)

さて、僕が今日友達に使った表現は、"I'm out of it today." ("out of it" = ぼーっとして、だるい) でした。

Bill is really out of it. Why can't he pay attention? ビルは本当にぼんやりしている。どうして彼はよく注意していることができないのかね。

その他、half-hearted (身の入らない、気乗りのしない)なんて単語もあります。

half-hearted reply 生返事

half-hearted manner 中途半端な態度、気乗りしない態度

今日は、僕は、"out of it"で"half-hearted"ですので、これにて終わらさせて頂きます。

('03 3/24)

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昨日買った本のタイトルは、"The Pocket Basics for Maths and English"です。mathは、mathematics の略で、辞書には「数学」と載っていますが、この本の内容を見ると、九九の表から始まる算数の本です。算数の英訳として、arithmeticという単語はあるものの、ホストブラザーによると、math は arithmetic を含んでいるそうです。英国の辞書ロングマンの mathematics の定義は以下の通りです。

the science of numbers and of shapes, including algebra, geometry, and arithmetic

すなわち、少なくとも英国、オーストラリアでは、mathは、arithmetic (算数) を含んでいるということになります。さて、アメリカではどうでしょうか。アメリカ口語辞典には、以下のような記述があります。

小学校レベルの数学、つまり算数はmathではなく、ふつうarithmeticという。中学でも時としてarithmeticということがあるが、mathやmathematicsに比べて幼稚っぽい響きがあり、高校以上の数学の場合にはいわない。

ちょっと曖昧ですが、小学校レベルでは、「ふつう」arithmetic とあるので、math と言ってもいいということではないでしょうか。よって、どの辞書にも mathの和訳として算数を載せていないのですが、算数も数学も math で、そのうちの小学校レベル (時に中学校レベル) の内容を arithmetic と解釈しておいていいでしょう。さて、ここまで日本語の「算数」と「数学」は違うという前提で書いてきましたが、果たして日本語の「数学」は「算数」を含んでいるのかという疑問が突然沸いてきました。そこで、広辞苑を見てみましょう。

(1)(mathematics) 数量および空間に関して研究する学問。代数学・幾何学・解析学(微分学・積分学およびその他の諸分科)、ならびにそれらの応用などを含む。

(2)数についての学問。すなわち今の算術(arithmetic)。中国の「数学啓蒙」(一八五三年刊)以来、わが国でも明治一○年代まで、この意味に用いたことが多い。

以上の説明を見ると、明治10年代までは、「数学」は「算数」を含んでいたが、それ以降は、「数学」は、代数学、幾何学、解析学等に限定されたと解釈していいでしょう。ということで、math の和訳に「算数」を載せてもいいのではないでしょうか。僕が買った本は、math (算数) の本です。

以下、この本から、ネイティブなら誰でも知っていそうな表現を並べておきます。

整数 whole number または integer (インティジャー)

素数 prime

平方根 square root

菱形 rhombus (ロンバス) または diamond

台形 trapezium (トゥラピージアム)

辺、対辺 side, opposite sides

対角線 diagonal

鋭角 acute angles

鈍角 obtuse angles (オブテュー)

二等辺三角形 isosceles triangle (アイスリーズ)

正三角形 equilateral triangle (ークウィテラル)

足し算、引き算、掛け算、割り算 addition, subraction, multiplication, division

小数、分数 decimals, fractions

分子、分母 numerator, denominator

面積、表面積、体積 area, suface area, volume

円錐、円柱 cone, cylinder

角錐、角柱 pyramid, prism

とここまで書いて気付いたんですが、数学の内容も含まれているかも。どこまで算数で数学か忘れてしまいました。(^^;

('03 3/28)

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様々な時計の種類を英語で言えますか。

腕時計 watch, wristwatch

置時計 table clock

柱時計 wall clock

カッコウ時計 cuckoo clock

日時計 sundial

砂時計 sandglass, hourglass (主に1時間用)

(生物の)体内時計 biological clock, body clock, internal clock

('03 3/31)

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"Super Mathematics"の本から、問題文の例です。

Evaluate. (or Find the value.) 値を求めなさい。

Find the sum of 612, 629 and 5851. (和を求めなさい。)

Find the difference between 21074 and 3682. (差を求めなさい。)

Find the product of 70 300 and 10. (積を求めなさい。)

Find the quotient of 14 245 and 7. (商を求めなさい。)

和、差、積、商は、それぞれ、"sum (of A and B)""difference (between A and B)""product (of A and B)""quotient (of A and B)"と言います。「求めなさい」は、"calculate"(計算する)を使わず、日本語の「求める」の直訳風に"find"と言えばいいようですね。ついでに足し算、引き算、掛け算、割り算は、それぞれ、"addition""subtraction""multiplication""division"と言います。

「(問題の)答え」は、"Answer"ではなく、"Solution"と書かれています。算数や数学で「質問に答える」は、"Answer the questions."ではなく、"Solve the problems."ですね。

('03 4/14)

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"Johnny English"のジャンル (genre) ですが、"spy spoof"となっています。spoofとは、パロディー(parody)のことで、英国のコメディアンArthur Roberts(1852-1933)の造語で、彼によって発明され名づけられたゲームにちなんでいるそうです。Collins COBUILDの"spoof"の説明が面白いです。

A spoof is something such as an article or television programme that seems to be about a serious matter but is actually a joke. ("spoof"とは、真面目なもののように思えるが、実は冗談である記事やテレビ番組のことである。)

さて、"spy spoof"の訳ですが、「スパイ映画のパロディー」とか「スパイ・コメディー」となります。ジーニアス大英和辞典には、以下の用例が載っています。

do a spoof on [of] Western films 西部劇映画のパロディーをやる

ランダムハウスには、「パロディー」とは違いますが、以下の例が載っています。

The show was a spoof of college life. そのショーは大学生活を軽くちゃかしたものであった。

このspoofには、「だます」という意味もあります。"spoof oneself"は、自分自身をだますんですね。

The students spoofed the teachers.

spoof oneself out of one's gloom by drinking 酒を飲んで憂鬱を紛らす

パソコンに詳しい方なら、スプーフ (spoof)とかスプーフィング (spoofing) と呼ばれる行為をご存じでしょうか。「他人になりすまして[身元盗用して]不正侵入する、詐称[偽装]する」という意味がありますが、ビジネス技術実用英語大辞典第4版には、以下の2例が載っています。

spoofed email なりすまし[詐称, 偽装, 身元盗用]メール

The worm has the ability to spoof the From: field. このワーム(*ワーム型コンピュータウイルス)には、From[差出人, 発信元]欄を詐称[偽装, 偽造]する能力がある。

('03 4/18)

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今回は、「必要字数を満たす」という大変高度な(?)英語表現を紹介します。この表現は、どの辞書にも載っていません。考えられる全通りを挙げると以下のようになります。

meet the word length

meet the required word length (シドニー工科大学科目概要より)

meet the word requirement

meet the word length requirement

meet the word-length requirement

例文を挙げると、

Be sure you have met the word length requirement before you send it.

Have you met the required word length?

「必要字数を満たしていない」と言いたければ、"meet"を"do not meet"とか"fail to meet"に変えるのです。

You will lose points if you do not meet the word requirement. (= if you fail to meet the word requirement.)

ちなみに「字数制限を越える」は、"exceed the word limit"と言います。

You should not exceed the word limit. More is not better! (字数制限を越えてはいけません。多ければいいというものではありません。)(シドニー工科大学科目概要より)

さらにもう一つ高度な(?)表現を紹介します。エッセイを書くときに「書けることは全部書いたのに、それでも必要字数を満たすことができない。これ以上何を書けーっちゅうねん」ってことありますよね。(無いか? ^^;) さあ、この「ネタ切れする」「ネタが尽きる」を何と言うのでしょう。

run out of ideas (「アイデアが無くなる」ということです。ideasの代わりに"material"や"stuff"を使っている辞書もあります。)

exhaust one's repertoire (ネイティブが使っていた表現で、「〜のレパートリーが尽きる」ということです。)

この"exhaust"使えますか? "I'm exhausted."(疲れ果てた。)という使い方だけではないんですよ。"exhaust"には、「(蓄えなど)を使い果す(use up)」という意味もあります。以下の例は、この2つの意味を見事に使った発言です。

たくさんの人が長々とスピーチをしたあと、最後にバーナード・ショーの番になった。拍手がやむと、彼は言った。

Ladies and gentlemen, the subject may not be exhausted. But we are. (BERNARD SHAW)

「皆さん、話は尽きませんが、私たちは力尽きました。(それだけ言って彼は座った。)」(バーナード・ショー, 英の作家,ノーベル文学賞受賞)

"But we are"の後に"exhausted"が省略されていますね。(^^)

('03 4/22)

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今回は、かなりマイナーなコンピュータ英語を書きます。まず、マクロに関する英語から・・・。

macro recording and playback マクロの記録と実行

create [write, edit, execute, run] a macro マクロを作成する [((順に))書く, 編集する, 実行する, 実行する]

The main toolbar has icons for recording, stopping, and playing macros. メインツールバーには、マクロを記録、停止、実行するアイコンがある。

次に、Perlとawkというプログラミング言語の説明です。

- Perl (= Practical Extraction and Report Language) パール

テキストファイルの検索・整形や高度なホームページを作るのに使われるプログラミング言語ですが、「通信用語の基礎知識」から引用しておきます。

◇ プログラミング言語のひとつ。Larry Wall により開発された。Perl は Practical Extraction and Report Language (実用データ取得レポート作成言語) または Pathologically Eclectic Rubbish Lister (病的折哀主義のがらくた出力機) の頭字語。

◇ 行単位の文字列操作を特に得意とする逐次型の手続き型言語で。言語の機能に正規表現による検索・置換などを持っている。この正規表現は UNIX で良く用いられている sed などに類似した書式を用いるため, UNIX に慣れている人には違和感がない。

◇ Perl は処理の規模に勝手もしくは都合上の制限を付けたりしないという点が高く評価されている。メモリ容量さえ許せば, どんな大きなファイルであっても 1 つの文字列として管理できる。再帰呼び出しの深さにも制限はない. また Perl の特徴である連想配列で使われるハッシュテーブルも, 必要な分だけメモリを使うが, その大きさにも Perl としての仕様上の制限などはない。

- awk (= Alfred Aho, Peter Weinberger, Brian Kernighan いずれも米国のプログラマーで、 それぞれの頭文字から。) オーク

テキストデータをパターン処理するプログラムですが、以下、同じく「通信用語の基礎知識」からの引用です。

◇ 文書ファイルに対する各種操作を行なうための汎用プロセッサ。正規表現により入力された条件で挿入・置換・削除・書式変更などを行なう。

◇ また、Cに似たプログラミング言語としても利用できる。

僕は、テキスト整形に興味があるので、このPerlとawkを勉強したいのです。たまには、こういう「今日の英語」もいいでしょう。たまにはね・・・。(^^)

('03 4/25)

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今、大変なSARSですが、"Severe Acute Respiratory Syndrome"の略で、「重症急性呼吸器症候群」と訳されています。

"severe"は、日本でも「シビアな」と言いますよね。日本語の「シビア」は「厳しい」という意味で、もちろん英語の"severe"も「厳しい、厳格な」という意味なのですが、ここでは、「重症」と訳しています。

"acute"は分かりますか?「先のとがった」という意味です。3/28の今日の英語で、"acute angles"というのをやりましたよね。先のとがった (acute) 角 (angle) なので、「鋭角」なのです。ここでは、その鋭い様子から、「(病気が)急性の」という意味です。

"respiratory"は、難しい単語ですが、"spire"が「息」の意味だということは 3/6 の今日の英語でかなり丁寧にやりましたよね。さらに、"respire"は、「呼吸する、ほっと一息つく、休息する」の意味だということは覚えていますか? "respiratory"は"respire"の形容詞で「呼吸の、呼吸器の」という意味です。

syndromeは、日本語にもなっている「シンドローム、症候群」です。

よって、"Severe Acute Respiratory Syndrome"は、「重症急性呼吸器症候群」と訳されています。

('03 4/29)

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5段階評価の4を英語で言ってみましょう。次の何れかでいいでしょう。表記は、特に意味無くいろいろ変えていますが、数字でもアルファベットでも (4でもfourでも)構いません。

four on a scale of one to five

4 on a scale of 5

four on a one-to-five scale

4 out of 5

My teacher rated our assignments in five categories on a 1-to-5 scale (5 being best).

(先生は、僕の課題を10項目について、5段階評価 (5が最高) で評価した。

My teacher rated my assignment all 4's in five categories on a 1-to-5 scale (5 being best).

(先生は、僕の課題を10項目について、5段階評価 (5が最高) で全て4と評価した。

(語法参考)

1. 「宿題」という意味の"assignment"は、可算名詞で、複数形を取れます。

There will be two 2000 word assignments in this course - each worth 50 %. (シドニー工科大学の科目概要より)

2. rate 〜 -- で「〜を--と評価(採点)する」という構文があります。

rate the hotel three stars そのホテルを3つ星クラスと採点する (ジーニアス英和大辞典より)

3. アルファベットや数字を複数形にする時は、アポストロフィーをつけて、A's, 4'sなどとします。

straight A's (オールA), all A's (オールA), several MP's (数人の国会議員, MP = Member of Parliament), many that's (多くの that という単語), Dot the i's. ( i には点を打ちましょう。), There are two l's in "Bell." ("Bell"という単語には、l が2つあります。), Your r's look like v's. (君の"r"は、"v"に見えるよ。), three 7's (3つの7という数字)

少し、口語表現を紹介します。

Scale from one to ten? 10段階評価で言うと? ("6 Days 7 Nights"という映画で言っていました。)

I'll give 3 out of 10. 10段階評価で3をあげる。(こちらのラジオで映画を批評するのに使っていました。)

最後に、数字を出さない場合、"× On a scale, how was the movie?"と言わずに、"How do you rate [rank] the movie?"と言います。数字を出すなら、"On a scale of 10, how was the movie?"(その映画って、10点満点で言えば何点ぐらいだった?)と言えます。

('03 5/1)

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今日は、インスタントラーメンの袋の裏に書いてある調理法の英語です。

- Stovetop Directions

Add the broken Noodle Cake to 2 cups (500ml) boiling water.

Simmer for 2 minutes.

Add the contents of the flavour sachet.

Stir until dissolved.

Serve with or without broth as desired.

- Microwave Directions

Add the broken Noodle Cake to 2 cups (500ml) boiling water in a microwave-safe container.

Microwave on HIGH for 1 minute.

STIR.

Microwave on HIGH a further minute.

Stir in the contents of the flavour sachet until dissolved.

Serve with or without broth as desired.

まず、大事なことは、英語圏にいれば (実際いなくても) 何でも英語の教材になるということです。常に普段からこういう説明書きに敏感になっておけば、英語力が伸びると思います。英語圏にいない人は、英語のホームページや2カ国語放送等がいい教材になるかと思います。

さて、上の英文で大事なことは、全て命令文で始まっています。これは説明書きの特徴です。こういうことは、意識して覚えておくといいと思います。私たちが日本で学んできた文法 (伝統文法) では扱わないことですが、オーストラリアで広く採用されている文法 (機能文法) では、こういう文章の特徴を掴むことは、実用的な英語能力に繋がるので大事なことです。上の英文では、ラーメンの調理に関する名詞 (stovetop, broken Noodle Cake, boiling water, contents of flavour sachet, broth, microwave, microwave-safe container) や料理でよく使われる動詞 (add, simmer, stir, dissolve, stir in, microwave, serve) が使われていますね。説明書きでは、冠詞はよく省略されます。実際、別のメーカーのラーメンの袋を見ると、"add broken noodle cake"とか"stir in contents of the flavour sachet)となっています。文章の特徴を掴んだところで、単語、表現の説明に入ります。

"Stovetop Directions"は、「料理用ストーブ [レンジ] の説明書き」という意味で、他のメーカーのものでは、"On the stove"、"Microwave Directions"は、"In the Microwave"となっています。"sachet" (シェ/ t は読まず、後ろにアクセント) は、ラーメンの袋の中に入っている小さな袋。1回分のシャンプー、リンスの袋や砂糖、塩の袋など、ああいった小さな袋をsachetと言います。シャンプーの1回分のプラスチック容器も、袋ではありませんが、sachet に入ります。"microwave-safe container"は、電子レンジ用の入れ物[容器]です。"stir in〜"は「〜を入れてかき混ぜる」です。"Microwave on HIGH for 〜 minutes"で、「電子レンジの強で〜分間加熱する」という意味になります。当然、「弱」なら"LOW"になります。

('03 5/5)

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今日は、寒いですね。今日、大学の卒業式でした。なのにあいにくの雨。まあ、雨も僕らを祝ってくれているんでしょう。"a rain of congratulations"という言葉があります。「盛んに浴びせられるお祝いの言葉」という意味です。雨のように"congratulations"が降り注いでくるわけですね。人間、何でも肯定的に考えるのがいいと思います。英語を話す人たちは、考えが積極的なことが多いように思います。「卒業式」という言葉もそうですが、私たちは大学が終わって「卒業」していく式だと表現するのに対して、英語では、「卒業式」の直訳にあたる"graduation ceremony"よりも、「開始、始め」を意味する"commencement"という単語を好んで使ってることが多いと思います。卒業は人生のスタートだという発想です。おもしろいですね。

(かなり古いですが、'99 3/20)

 

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